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決済サービス「spike(スパイク)」のリリースのほうに時間を割いていて、ブログの更新が滞っていました。。。何かの片手間でブログを続けるってなかなか難しい。気分転換にブログを新しくしました。調べるおタカノリさんやサイプロさんスゲーなと思うこの頃です。

先日Google Playがリニューアルされた記事をアップして、アイコンの大きさが2倍になり、今後Google Playでますます重要になるなと感じたわけですが、7月の末に今度はPC版のGoogle Playもリニューアルされてダウンロードページのクリエイティブがアイコンとスプラッシュだけになってしまいました。以前は大きい長方形のバナーが表示されていましが、こちらは使われるのはGoogleのおすすめに入ったときだけで、ほとんどのディベロッパーには無縁のものになってしまっています。 今後アイコンが重要になってくる流れは間違いないので、これを無料で最適化できるサービスが作れないかずっと考えていました。

 

そもそもアイコンはどうやって決まるのか?

アプリのマーケティングやマネタイズ周りのサービスを提供している「どういうアイコンが良いんですかね?」と良くマーケ担当の方からご質問を受けます。 それを見てるとアイコンが決まるプロセスはだいたい下記のような場合が多いようです。

・プロデューサーの世界観を反映する

作った人のこだわりが強い場合はマーケティング的な要素抜きにしてゲームやアプリの世界観をプロデューサーの人が直感で決定することが多いです。

・類似のアプリのを参考にする

カテゴリで一番有名なアプリや、競合のアプリに似せることでユーザにアプリのコンテンツの内容を想像させやすくする。

・超有名なアプリを参考にする

最近ではフラットっぽいアイコンとか角が丸くないアイコンも増えてきました。 多分Googleの標準アプリの影響かなと思います。

 

”なんとなく”で決まっているアイコン

上記のように、トップディロッパーのアプリのアイコンも実はけっこう何となくで決まっていることが多いなーと感じます。数値的な根拠があるアイコンというのは5%以下だろうなと思います。よく考えてみると、Google PlayやAppStore上でのアプリのアイコンのCTRとそこからのCVRを2倍にするだけで、広告費が半分以下で済むことになるので、なんとなく決めるのはかなりもったいないんじゃないかな?と思うようになりました。

ただ、Google Playはディベロッパー向けの管理画面にアイコンごとのCTRやCVRを測定する機能は無いので、完全にブラックボックスです。デイリーのダウンロード数やアンインストール数しか見えません。

これだけのために予算を取って広告出稿をするのもどうかと思いますし、テストのために広告予算が投下できるのは限られたトップディベロッパーだけです。 個人アプリ開発者や中小ディベロッパーとなるとアイコンの最適化のためだけに貴重な資金やリソースを割くのは難しいです。アプリ開発者に共通して発生する悩みですが、ここらへんを簡単に解決するサービスがなかなか無くて困りました。

 

相互送客を活用してアイコンをABテスト

そこで、ディベロッパーが無料で使えて、アイコンを最適化できるサービスを自分で作ることにしました。ユナイテッドさんの世界1200万DL超えのアイコン着せ替えアプリ、CocoPPa(ココッパ) にもご協力頂き、日本での正式リリースの前段階でかなり多くのケーススタディを得ることができました。

このサービス”Exchanger(エクスチェンジャー) “の仕組みは非常に単純で、広告を表示した際に発生するインプレッションをそのままアプリ同士で交換し、そのトラフィックでアイコンのABテストを実施します。

広告を表示した回数に応じて、他のアプリでアイコンが露出します。アイコンは複数登録することができ、それぞれのアイコンのCTR・CVRの比較をレポートを管理画面で見ることができます。 開発者はアプリ内で広告を表示する以外に特別なことをせずにアイコンの最適化をできる仕組みです。

スクリーンショット(2013-08-25 2.51.12)

広告のインプレッションはユーザがアクションをしなければ無駄に垂れ流されていることが多いので、それをそのまま集客とアイコンのABテストに流用した仕組みです。 世界中の様々なジャンルのアプリのアイコンでこれまで45万回ほどテストしてもらい、そのデータを基にダウンロードされやすいアイコンの共通点を洗ってみました。

 

アイコンに文字は入れるべきか?

Google Playの多くのアプリには文字が含まれていません、ロゴやキャッチコピーが含まれているアプリはざっと見て2〜3割程度のように見えます。

アイコンに文字を含めるべきかどうかは、人によって意見が分かれるとこではあります。そもそもユーザは文字を認識してタップするかどうかも個人差があり、統計的にどうなのかはけっこう謎でした。文字を入れたバージョンと入れないバージョン、文字の長さや位置を変えて色々試して頂いた結果を 一部共有すると下記のような結果でした。

スクリーンショット(2013-08-25 2.51.55)

個人的に以外なのは、ブランドが確率されているアプリは文字を入れないほうが効果が高いと思ったのですが、結果は逆でした。簡潔なテキストを施したほうが高い結果が出ました。一方で2つ以上のメッセージを伝えようとすると逆にCTR/CVRともに減少してしまう傾向があります。

スクリーンショット(2013-08-25 2.52.07)

文字の内容によってもかなりの差が出ていて、長過ぎるとユーザはスルーし、短すぎると伝わり難いので、いかに適切な単語を選べるかにかかっています。例えば下記の事例も、デザインは白ベースでテキストも単語2文字を全面に押し出しているものが最も効果が高かったです。

スクリーンショット(2013-08-25 2.52.22)

 

アイコンの枠は本当につけるべきか?

よくある枠をつけると目立ちやすいという事が通説になっており、ソーシャルゲーム系アプリだと非常に高い確率で 金属系の枠がアプリの周りにつきます。枠ありと枠なしでは下記のような結果でした。

スクリーンショット(2013-08-25 2.53.08)

枠そのものでは大きく結果は変わりませんが、色との組み合わせが入ってくると差が出てくるようです。かつアプリのジャンル、特にゲームではコア向け、カジュアル向けなどによってもアイコンの枠の効果は変わってくる傾向があります。

 

本当は何色のアイコンが目立つの?

これも他のアプリが何色かによって目立つ目立たないがかなり大きく変わってきます。例えば以前AppStoreで 柄が無くて黒一色のアプリが合って、思わず中身が気になってダウンロードしてしまいましたw

柄を同じにしてカラーのトーンを変えて比較して見ると下記のような結果です。

スクリーンショット(2013-08-25 2.53.22)

興味深いのはカラーの組み合わせによってはコンバージョン率が2倍近く異なる点です。要因まで正確に分析しにくいですが、アイコンの基礎カラーがダウンロードに及ぼす影響はやはり強く、かつ2色以上の組み合わせによってさらに大きく差がつく傾向が見れました。ただ特定の何色が一番目立つかと言えば、特に傾向が無く、アプリの内容ごとに最適な色の組み合わせは変わってくるようです。

 

アイコンは角丸が本当に良いか?

Androidアプリのアイコンの形は8割は角丸型の正方形です。AppStoreと違ってGoogle Playはアイコンの形を好きに作れますが、多くのアプリはiPhone版を踏襲して角丸の正方形を使っています。

円型、正方形、角丸と3つのタイプで試してみました。

スクリーンショット(2013-08-25 2.52.57)

これ以外でもデザインは同じで形だけ変えて試してみましたが、結果は同様でCTR/CVRともに顕著な差はつきませんでした。アイコンの形が効果に与える影響はそこまで高くない傾向が見えてきました。

 

外部要因に左右されまくるアイコンの効果

様々なパターンを見ていると実際はパターン化というのはかなり難しいことが分かります。これはアプリの内部的な要因 (コンテンツの質・色・デザイン・カテゴリ)と外部的な要因(競合のアプリ・流行・認知度)にさらに時間軸が絡み合って アイコンの効果が決まっているためだと思われます。

スクリーンショット(2013-08-25 3.31.09)

 

例えば、あるアプリがヒットし、似たようなアイコンがマーケットに増え始めるとアイコンの効果は下がってしまう事が想像できます。 そう考えるとそのアプリに最適なアイコンとは恒久的なものではなく、時と共に変化しつづける流動的なものと言えるかもしれません。株価とかに近いような気がします笑。

 

継続的にテストを繰り返していくしかない

今最高のアイコンが必ずしも3ヶ月後も同様に効果が高いとは限らず、外部要因によって大きく変動する可能性は高いです。継続的にアイコンをテストしながら、最も高い効果のアイコンを最適化していく必要があるということは理解が出来ました。

  • ①アイコンのコンバージョン率が高まる
  • ②アプリストア上での自然流入数が増える
  • ③ランキングがなだらかに上昇トレンドにのる
  • ④順位上昇でさらに自然流入数が増える

上記のようにうまくのせれれば好循環スパイラルで広告費をかけずにユーザを増やし続けていくことも可能です。もちろん離脱率を下げるためのコンテンツ側の施策は別途やっていかなければいけないところですが。

今までアプリビジネスにおいてブラックボックスだったことも、どんどん数値やデータをもとに検証できるようになっていけば、ディベロッパーにとってはさらに収益を上げやすい環境が整ってくるでしょう。今でも一年前に比べれば数倍はやりやすくはなりました。さらに来年はもっと改善されていると思いますし、それに貢献できるようなサービスを個人的には作っていきたいとこですね。

スライドシェア資料
http://www.slideshare.net/katsuakisato/45ab

 

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